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アダルトチルドレンとは2

「アダルトチルドレンとは何ですか?」というご質問いただきましたので、
今日は改めて概念の説明をしたいと思います。

 

アダルトチルドレンについて既に知っているよ!という方は、<アダルトチルドレンとは>にて、アダルトチルドレンに関する誤解に焦点を当ててお話していますので、ご一読いただけるとうれしいです。

 

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なんですか、という質問へのシンプルな答え

 

アダルトチルドレンに関してネット検索しても、機能不全なんたらかんたら・・・・な難しい説明や、アダルトチルドレン度チェック!といった病気扱いのサイトが出てきます。

 

が、スパッと言いますと、
アダルトチルドレンとは、
「親に傷つけられた心が癒されないまま大人になり、今もその傷で苦しみ続けている人」です。

 

でもそれでは、トラウマがある人は全員アダルトチルドレンなの!?って話になるのですが、
ちょっと違います。

 

より正確に言うと、
「親に傷つけられた心が癒されないまま大人になり、今もその傷で苦しみ続けている人が、
そのことを自覚して、“アダルトチルドレン”という概念を使うことにより自分自身を癒す・・・という方法がありますよ。

 

ということなのです。

あくまで「方法」です。

 

なので、病名や症状というよりは、
アダルトチルドレン=「親との関係性」に重点を置いて「生きづらさ」を解消していくという考え方
と思うとわかりやすいと思います。
(実際は、↑という考え方する時に、当事者をアダルトチルドレンと呼びます、そのほうがわかりやすいでしょ、みたいな話です。)

 

ですので他人が、
あの人は子どもの頃のトラウマで苦しんでいるからアダルトチルドレンだ!
と言うことはできません。
基準があって、基準を満たせばアダルトチルドレン、というような病気的な概念ではないのです。

 

また、支援者や医療関係者を名乗るサイト上などで、
あなたはアダルトチルドレンですから治しましょう。
というような歌い文句が増えていますが、
そんなことを言う人は、はっきり言って胡散臭いです。
概念をよく理解していないと思われます。
アダルトチルドレンについて最も多い誤解は、
「親に心を傷つけられた人が抱えやすい生きづらさ」を、
あたかもアダルトチルドレンという病気の症状であるかのように思うことです。
アダルトチルドレンの特徴として、破滅的、完璧主義、対人関係が不得意などといわれますが、それはあくまで生きづらさの具体例です。

 

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「親との関係性」に重点を置いて「生きづらさ」を解消していく考え方、とは?

 

では、アダルトチルドレンという考え方の中身についてお話します。
そのためには、「機能不全家庭」と「インナーチャイルド」というキーワードが必要となりますので、まずはそこからお話しますね。

 

<機能不全家庭>

アダルトチルドレンの概念の大前提は、「機能不全家庭」により子どもの頃に心が傷ついたということです。
「機能不全家庭」とは、ひとことでいうと「子どもにとって安全じゃない家庭」のことです。

 

安全じゃない、といっても色々です。
代表的なのは、アルコールや薬物依存症の親、親間のDV、子どもへの虐待などです。
そのほか、大人にとっては小さなことでも、子どもの心は傷ついてしまいます。
不機嫌な親、支配的な親、子どもに無関心な親、子どもに依存する親、子どもに期待しすぎる親、子どもより世間体を気にする親・・・
一般的には幸せな家庭であっても、子どもが「安全じゃない、安心できない」と感じたら、それはその子にとって機能不全家庭です。

 

子どもにとっての安全な、安心できる家庭とは、「自分が自分でいられる」家庭だと思います。
親の顔色をうかがわないと発言できない、自分らしさを表現すると親が悲しんだり怒ったりする、親が不安定なために子どもがしっかりしないと家族がバラバラになってしまう・・・
そういった状況で、子どもの心は傷つき、自分よりも他人を優先する生き方を刷り込まれていきます。

 

 

<インナーチャイルド>

「機能不全家庭」により大きく傷ついた心は、そこで時が止まってしまいます。

 

子どもにとっては、親に見捨てられること、親を失うことはすなわち死の恐怖そのものです。
その心の傷はあまりにも辛くて痛いので、何も感じないように自分自身で奥底に仕舞い込んでしまうのです。

 

そうやって仕舞いこまれた、痛み、恐怖、悲しみ、親に言えなかった本当の気持ち、本当の願い。そんな当時のありのままの心を、インナーチャイルドと呼びます。
インナーチャイルド=「傷ついたあの日の小さな自分」そのものです。

 

<生きづらさを解消する方法>

アダルトチルドレンの考え方では、自分の中のインナーチャイルドの存在に気付き、自分自身の手でその子を癒すという方法で、生きづらさを解消していきます。

 

自分自身の手で、というのがポイントです。
元々インナーチャイルド(傷ついた当時の自分)は、自分の手によって仕舞い込まれてしまったからです。
傷ついた心を、まるで最初からなかったように、目を逸らして仕舞い込んでしまったこと・・・
つまり、自分で自分のつらさを否定してしまっていることが、大人になった今の生きづらさの大きな原因となっているのです。

 

さて。
ごめんなさい!!
ここから先は、私の考え方と実践方法です。
より一般的で正確な情報をお求めの方には、<アダルトチルドレンとは>で紹介した書籍をおすすめします。
ネット検索は・・・かなり色んな情報が混在しているので、個人的には避けたほうがよい気がします。

 

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自分の中のインナーチャイルドの存在に気付き、

自分自身の手でその子を癒す・・・とは

 

要するに、過去の自分の傷を癒すということですが、
インナーチャイルドという存在をわざわざ意識するのは何故?という疑問がありますよね。

 

私は、傷ついた心をあえて自分から切り離して見ることで、

大人(今の自分)が子ども(傷ついた心)を抱きしめる・守るというイメージを持ちやすい点に着目しています。
まず、泣きじゃくっている小さな子どもを明確にイメージすることで、当時の自分がいかに守られるべき存在であったのに守られなかったのか、いかに傷ついていたかを自覚できます。
そして、それを見る自分は大人で、その子を守ってあげることができるのです。
これにより、心の一番弱い部分を、安心して認め、さらけ出していくことができるようになると考えています。

 

では、ここまでの話をふまえて、アダルトチルドレンの考え方を用いた
生きづらさ解消のステップを書いてみたいと思います。

 

ステップ1:自分の生きづらさの原因が、機能不全家庭にあるかも!?と思う

このステップが、いわゆる「アダルトチルドレン度診断」などの本来の目的かと思います。

注意すべきは、実際には傷ついているのに、「いや、うちは平和だったし親には全面的に感謝しているよ」と本気で思っている場合があることです。まずは自覚なのですが、このハードルが非常に高いのです。

ステップ2:親への恨みや怒りを自覚していく

関係書籍などで、具体的に「こんな親の態度で傷ついた!」という情報を集めていきましょう。自分にも当てはまることが見つかるはずです。

色々思い出して嫌な気分になってきます。
なんだか、この段階でもがいている方が多い気がします。

まるステップ3:傷ついたことを認める

怒り、恨みなどを存分に味わい、悪態をつきまくり、親への文句を延々と書きなぐったりしていると、ある時その裏にある本当の気持ちに気付きます。

親に愛して欲しい、認めて欲しいといった気持ちです。

これを認めるのは、けっこう大変です。

 

だって、恨んでいる相手に本当は愛して欲しかったなんて、悔しいし恥ずかしいし認めたくないものです。

ここで、インナーチャイルドを意識してみます。小さな小さなあの日の自分が泣いています。

お母さん、寂しいよ。お父さん、どうしてなの・・・
小さな自分は嘘をつきませんし、意地もはりません。
目を背けずに、話を聞いてあげましょう。

そのうちに、何でこうしてくれなかったの!?という怒りが、こうして欲しかったよ、悲しかったよ・・・という素直な悲しみやつらさに変わっていきます。

ここまでが、だいぶ大変・・・というか、ここまでできるともう、かなり生きづらさ解消されてきます。
深く深くに仕舞い込んだ心というのは、なかなか出てこないものです。

怖いんです。
だって、さらけ出したら危険だったから、仕舞い込んだんだもの。
安全だと信じられるまで、出てこられません。

 

それでも、その素直な気持ちが見えてきたとき、
これまでの生きづらい人生に、すこし光が差してきたのを感じるはずです。
自分がわからない、アイデンティティが掴めないという不安が、解消されつつあるのを。

 

アダルトチルドレンの考え方で、私はとても救われました。
自分を責め続けるスパイラルから、抜け出すことができました。
家族との関係で傷つき生きづらさを抱える皆さまに対しては、

アダルトチルドレンの考え方をお伝えしたいという気持ちとともに、

「アダルトチルドレン」」という言葉に支配されないで欲しいという気持ちが大きいです。
アダルトチルドレンとは>でも強調しましたが、あくまであなたを補助するツールとして、アダルトチルドレンという考え方を心に留めていただければ幸いです。


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